今回の依頼人は主治医の榎木!

旅人の主治医榎木が、古い友人の娘で耳の聞こえない小松原静香の就職祝いために、彼女が大ファンだというジャズミュージシャンの犬飼啓を探してほしいと依頼する。

犬飼は行方不明になっているという。

一方警察ではヒカル・レイが使用していたドラッグが、20年前のごく短い期間だけ出回った特殊なドラッグ『ロスト』だということ。

それからヒカル・レイ以外にドラッグの売人がいるということが判明していた。

それがジャズミュージシャンの犬飼啓だった。

犬飼がリッチーとつながっている?!

雪路と亀吉は犬飼の行方を探していると、リッチーとAUBEのオーナーに見つかってしまい、犬飼はドラッグの売人で警察に追われていることを聞かされる。

犬飼が鳥羽組の売人だと知った旅人は捜査に参加すると言った。

亀吉が犬飼の住処を見つけた。

中には増子と土井がいた。

警察も犬飼を探しているのを知ると、旅人は警察の捜査に協力すると言った。

旅人は目を使って捜査すると”あきらめ”、”嫉妬”、”絶望”様々なものが視えた。

愛情の模様が視えた所からファンレターの束が発見された。

その中には静香のファンレターがあった。

旅人は静香のファンレターを持って飛び出していった。

静香のファンレターからとても強い悲しみが視えたからだ。

旅人は静香に会い強い悲しみの原因が何か探そうとした。

静香は手話で旅人に伝えた。

“犬飼さんの演奏は耳の聞こえない私にも伝わるものがあります。

しかし、これを書いた時には犬飼さんの演奏から何も伝わるものがなかったからです。

私はそれで絶望しました。

絶望しながら以前の犬飼さんに戻るきっかけになればと

手紙を書いてみました。

でも、犬飼さんは元に戻らなかった。

それどころか演奏することすらやめてしまいました。”

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手がかりは犬飼さんのポスターのサイン!

犬飼さんが出演していたライブハウスに聞き込みへ行ったとき、旅人は店に貼ってあった犬飼さんのポスターのサインにただならぬ感情の模様を視た。

それから飲食店の壁に書かれた謎の落書きにも同じような感情を見つけ、落書きをしたのは犬飼さんが最近書いたものでないかと感じた。

そして塗料の匂いを辿っていけば犬飼さんに会えるかもしれません。

と言った。

旅人は壁に書かれた落書きがドラッグを売る際の暗号だと気付き罠をしかけた。

その後、旅人は犬飼さんを見つけ出し、暗号が指示する場所へ連れて行った。

いよいよ犬飼さんと静香さんが対面!

そして犬飼さんがドラッグの売人である証拠を見つけ出し、自首することを勧めた。

次に旅人は犬飼さんが昔、路上ライブをやっていた場所に連れて行き静香に会わせた。

旅人は静香に手話で伝えた。

“あなたの好きだったあの頃の犬飼さんに会わせますから”

旅人は犬飼さんに言った。

「静香さんは耳が聞こえないんです。

それでも当時あなたの演奏は彼女の心に響いていた。

どうしてだと思いますか。

あなたがライブハウスで残したかつてのサインの音符からは喜びの感情が溢れていたんです。

それは何の喜びか?

僕は音楽への愛情だと思いました。

あなたはサインのために書く音符ですら、音楽への愛情を爆発させながら書いていたんです。

とにかくすごい模様でした。

実は僕も耳が聞こえません。

でもあなたのサインから湧き出る感情を視て震えました。

僕はあなたの感情のファンです。

静香さんもあなたの感情を感じていたんだと思います。

それは楽器なんかなくても表現できると思うんです。」

犬飼さんは帽子を取り口笛を吹いた。

しばらくして口笛が途切れた。

今度は歌い始めた。

音楽への愛情が爆発した。

静香さんは旅人に手話で語った。

”あの頃の犬飼さんです。素敵です”

旅人も静香さんに手話で返した。

”笑顔初めて見ました。あなたも素敵ですよ”

沿道から拍手が湧き上がった。

犬飼さんは警察に連行された。

灯衣は言った。「あのおじさん凄かったね!」

静香さんは頷いた。

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旅人の強い悲しみはいつまで続く…。

静香さんは旅人に手話で語った。

”本当に有難うございました。

でもひとつ心配なことが…。

犬飼さんから強い情熱を感じたように、あなたから強い悲しみを感じます。

大丈夫ですか?”

旅人は静香さんに手話で返した。

“なるほど。伝わる、とはとても嬉しいことですね。

僕は強い悲しみを持っています。

誰にも伝えられずにいました。

あなたには伝わってほっとしました。

嬉しいです。

それがどんな悲しみかは言えません。”

その頃、警察では白石刑事に告発状が届いていた。

山田手帳からの情報によるものだった。

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