誘拐事件解決の手がかりは犬の首輪にくくりつけられていた指輪だった!

 シングルマザーの宮川恵理から行方不明の5歳の娘・さくらを探して欲しいと依頼された。

雪路は旅人の目のことを気遣い断ろうとしたが、旅人は5歳児の誘拐と聞き自身の体験とオーバーラップしたのか依頼を受けてしまう。

手掛かりを探すため雪路と旅人と、さくらが暮らすアパートの住人に聞き込みを行う。

203号室の狭川洋一は事件当夜、部屋で友達と飲んでいたと言い、202号室の矢口凛子は事件当夜、部屋で独りで飲んでいたと言い共にアリバイがあった。

それから矢口凛子はお互い夜独りぼっちになるので普段からさくらちゃんと遊んであげていたが、事件当夜は酔っていたので一緒でなかったと言う。

102号室の江園大樹はここ数日不在だった。

怪しいと思った雪路と旅人が、部屋に入ろうとすると部屋には鍵がかかっていなかった。

雪路と旅人は部屋に入り旅人の特殊能力で手がかりをさがそうとするが、盗聴に使っていたと思われるコップと本棚の植物図鑑、流しの下のドッグフードから“強い執着心”が感じ取れたが重要な手掛かりは見つからなかった。

ただ旅人は天井のあたりに視えた感情が気になっていた。

出典:【公式】日曜ドラマ『視覚探偵 日暮旅人』Twitter

 

一方、旅人の血の繋がらない娘・灯衣は毎日給食のパンを食べずに持ち帰り首輪にファミリーと書いてある近所の野良犬に与えていた。

翌朝、野良犬のファミリーが宮川恵理の住んでいるアパート前に現れる。

その犬の首輪にはさくらちゃんが身につけていた指輪がくくりつけられていた。

旅人はさくらちゃんが助けを求めていると察知し、雪路と共にファミリーを追いかけた。

保育園に向かった亀吉は灯衣や陽子と共にファミリーが国道沿いの家具屋で飼われていたことを知り家具屋へ向かった。

しかし家具屋は倒産していた。

立入禁止のバリケードを飛び越え、3人は建物の前までやってきた。

灯衣はバリケードを飛び越える時、足をくじいてしまったので、灯衣と亀吉は建物の前で待機して陽子だけ建物の中へ入っていった。

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建物の中へ入った陽子が見たものは!

ファミリーを追いかけていた雪路と旅人は倒産していた家具屋までたどり着きバリケードを飛び越えて建物の前で、灯衣をおんぶしている亀吉に会った。

そして亀吉から陽子が独りで建物の中へ入っていった事を聞くと、慌てて建物の中に入って行った。

しばらくして陽子は建物の中で誘拐されていたさくらちゃんが鎖でつながれているのを見つける。

陽子が近づくと、さくらちゃんが「来ちゃダメ!」「逃げて!」と叫ぶ。

現れたのは江園大樹だ。江園大樹も鎖でつながれている。

陽子が携帯で警察を呼ぼうとすると、背後から刃物を持って矢口凛子が向かってくる。

その時、旅人が矢口凛子に飛びかかった。

旅人は「あの子に何した!」「答えろ!」と叫び矢口凛子の首を圧迫した。

雪路が慌てて旅人と矢口凛子を離した。

「死んじまうところだったぞ!」と言った雪路に対し「まさか!殺す価値もないよ!」と旅人は言って冷笑した。

出典:【公式】日曜ドラマ『視覚探偵 日暮旅人』Twitter

 

矢口凛子が話し始めた。

「ここ。最近まで働いていた職場なんです。

18年働きました。

頼りにされるのが嬉しくて、結婚だ、産休だ、育休だっていう同僚の分まで働いた18年でした。

でもあっさり潰れてクビです。

さくらちゃんとは毎晩一緒に遊びました。

まだ5歳ですからね。

独りで留守番は無理ですよ。

恵理さんが帰ってくるとさくらちゃんはすぐに部屋に戻ります。

私は二人の笑い声を自分の部屋で独りで聞くハメになるんです。

私、気がついたんです。

会社も同僚もこの親子もみんな誰かを踏み台にして幸せになっているんです。

だから私も幸せになるためには誰かをちょっと不幸にするくらいじゃないとダメなんだって。

あの日は40歳の誕生日でした。

私、毎年自分で自分にプレゼントを買っていたんです。

今年は自分に何あげようって考えていたら、その時今までありきたりすぎて馬鹿にしていた家族やら子供やらを手に入れたら私も手っ取り早く幸せになれるかなって。

さくらちゃんは自分への誕生日プレゼントです。

どうですか。私、最低でしょう。」

旅人は言った。

「どうして、独りじゃないと気づけなかったんですか。

江園さん、間違っていたらごめんなさい。

あなたは矢口凛子さんのことを好きですよね。

あなたの部屋から無数のコップの跡が見えました。

それも壁ではなく天井から……。

あなたは天井にコップを当てて凛子さんの部屋の音を聞いていましたよね。

コップの跡から強い執着心の模様が視えました。

すいません、僕感情が視えるんです。

あなたの部屋にあった植物図鑑やドッグフードからも同じ模様が視えました。

そして、煙草の吸殻からも……。

つまりあなたの執着とは凛子さんへの強い愛情のことだと思いました。

ただ、わからなかったのはカレンダーの印からも愛情が視えたことでした。

先程理解できました。あれは……。」

出典:【公式】日曜ドラマ『視覚探偵 日暮旅人』Twitter

 

その時、江園は言った。

「矢口さんの誕生日です。

告白しようと思っていました。

私は矢口さんが好きです。

好きで好きでたまらなくて、矢口さんが育てている花の名前を調べたり、可愛がっている犬と仲良くなろうとしました。

でも、そもそも女の人と話すのが苦手で、結局つい出来心で……。そしたら独り部屋で発泡酒を飲みながら言う矢口さんの愚痴に共感してしまい、ますます好きになり、だからあの日の夜もまさか誘拐とは思わずに跡をつけました。

偶然のふりして道で、すれ違って今日こそ話しかけようって。気がついた時には私も鎖につながれていました。

でもこの数日、矢口さんと一緒に居れて逆に楽しかったかもしれません。」

矢口は叫んだ。

「からかわないで下さい!

今までろくに話したこともないのに、どうしてそこまで!」

江園は言った。

「ですから、あなたの愚痴が好きなんです。」

陽子は言った。

「いい加減にしてください!

さくらちゃんのことも考えてください!

こんなに小さいのに誘拐されて何日もこんな場所に閉じ込められていたさくらちゃんの気持ちを!」

出典:【公式】日曜ドラマ『視覚探偵 日暮旅人』Twitter

 

その時、さくらちゃんは言った。

「さくらは大丈夫だよ。

だってさくらは大好きだから、凛子おねいちゃんのこと。

ぽんた(ファミリー)もおねいちゃんのこと好きだと思う。

ぽんたはここがなくなってからもおねいちゃんの家見つけ出して遊びに来てたんだもん。

それっておねいちゃんのことが好きだからだよ。

みんなおねいちゃんの事好きだからさ、こんなこともうしないで欲しい。」

旅人は言った。

「僕はあなたを許せません。

でも、僕にはあなたの憎しみの根っこが視えるんです。

憎しみは途中までは愛情と同じ形をしています。

ただ何かをかけ違うと愛情の根っこから枝分かれして憎しみが育っていくんです。

あなたはさくらちゃんを可愛がりすぎてその愛情が間違った方向に育ってしまった。

江園さんもそうです。

愛情が盗聴するような執着心へと変わってしまった。

そしてさくらちゃんも、指輪に助けてほしいという気持ちを込めたよね。その根っこから愛情が視えたよ。

助けて欲しいのは自分のためだけではなかったんだよね。」

さくらちゃんは凛子の所へかけ寄った。

「凛子おねいちゃん。捕まっちゃう前に誰かに助けてあげてほしかったの。」

旅人は言い続けた。

「人の感情の殆どが愛情から生まれているんです。

だから、間違ったら戻ってください。

あなたが愛情を動機に行動していた所まで。」

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視覚探偵日暮旅人第2話の印象に残った言葉

保育士山川 陽子の言葉

“自分と同じように5歳で監禁されているかもしれないさくらちゃんを見つけることで、日暮さんが変われるきっかけになるならそれまで灯衣ちゃんをわたしが支えよう。

私はその時そんなことを考えていた。”

 

灯衣の言葉

“私ともだち作るの下手なんだよね。

ファミリーとはなんか、わかんないけど最初から仲良くなれたから、だからいっしょに居たい。”

出典:【公式】日曜ドラマ『視覚探偵 日暮旅人』Twitter

 

陽子の言葉

“もしも万が一やっぱり飼うのだめって言われたら、先生と友達になろう。”

 

陽子の言葉

“では、あなたがさっき「殺す価値もない」と言った時の感情も愛情から生まれたのでしょうか?

だとしたら、どうしてあんなに恐ろしい顔ができる感情にまで育ってしまったのか?

もちろん私は聞くことができませんでした。”

 

灯衣の言葉

“灯衣はファミリーに本当の家族と一緒にいてほしかっただけだから。ファミリーはホントはぽんただから、ぽんたとしていられる場所にいてくれればいい。”

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